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アヒルの子
コメント

芹沢 俊介 (評論家)  

家族に傷つけられたその傷の痛みに翻弄されながら、それでも家族の周辺を泣きながら泳いでいるアヒルの子。それが監督小野さやかである。
映画はある日、鬼と化したアヒルの子が、親きょうだいに体当たりし、その衝撃に、醜さと見まごうばかりの血縁の真実があぶりだされていく。
私をふるえさせた捨て身の傑作だ!

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原 一男 (映画監督/大阪芸術大学映像学科教授) 

なぜ人を傷つけることを恐れるのだろう?
なぜ自分が傷つくことを避けるんだろう?
傷つけ、傷つけられることで、はじめてお互いが理解できるし、共感と尊敬の念が起きてくる。コミュニケーションとは、戦いなのである。
傷つけ、傷つけられることを避けたがる今時の若者たちの風潮に対して、小野さやかは果敢に宣戦布告をした。
「アヒルの子」は、その戦いの記録である。が、ここに勝者はいない。小野自身が傷つき、血をしたたらせて呻いている。
その姿が切なく、胸を打つ。

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内田 春菊 (漫画家) 

構成力、取材力、作品を突き詰めていく体力が素晴らしい。
死ぬ代わりに撮ったのだという事がとてもよくわかります。
カウンセラーにかかるのでも、手記や弁論にするのでもなく、こういう映画にしたかったのですね。

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わたなべ りんたろう (脚本/ライター) 

前半はリアル「逆噴射家族」、後半はリアル「炎の少女チャーリー」! そんな映画が面白くないわけがない。
そして、観ているうちに気づくが構成は「ゆきゆきて、神軍」であり、終盤に感動をもたらす手法は実は「タイタニック」のラストと同じ・・・
と2つの映画史に残る作品との共通まである。あえて名づければ「ガールズ・オン・ザ・ラン」とも言える、
この映画の中の走る小野さやかの姿は必見だ。

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小山内 美江子 (脚本家) 

”家族”という絆に迫る"アヒルの子"のパワーに圧倒され、
とにかく冷たい水をコップ一杯のんで息をついだ。
ラストのセリフ「生きていてよかった」はそのまま私のセリフだ。

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菅原 哲男 (児童養護施設「光の子どもの家」スーパーバイザー) 

本当の意味での家族のあり方を拓く出発点に引き戻すドキュメントな映画です。
これから子育てに向かう人も、子育て中の人も、子育てを終えたと思い込んでいる人も、
そしてすべての人に見てもらいたい。考えてもらいたい。
考えるきっかけがこの映画にはあります。

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いまおか しんじ (映画監督) 

泣いて、ぐちゃぐちゃになって、鼻水垂れ流して嗚咽する彼女の、過剰なまでの思い詰め方が、アホすぎて笑ってしまった。
彼女がどこまでやるか、ドキドキしながら、観てました。アホは映画になる。

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星野 真里 (女優) 

なぜそこまで本当の気持ちをさらけ出すのですか?
涙を流しながら話すその姿に自分を見たような気がしました。
自分ととことん向かい合った、これは輝かしい記録です。
そしてそれを受け入れた家族に、ただただ拍手を送ります。

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藤原 新也 (作家/写真家) 

この映画はサヤカの生きる過程を活写した“なまもの”である。
敢えて言葉に置き換えるならそれはドキュメントでもノンフィクションでもなく、
ライブムービー、さらに言えばアライブ(生きている)ムービーであると言える。

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園 子温 (映画監督/詩人) 

家庭は荒野だ。
この若く魅力的な女性作家は、この荒野を一人で、勇気を持って横断していく。
愚直なまでの素晴らしい誠実さで描かれた、この驚異のドキュメンタリーは、
女の子バージョンの「ゆきゆきて、神軍」である。
傑作であるばかりか、行き着く先は神がかってすらいる。
誰もが感動しないわけにはいかないだろう。

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